国籍を超えた家族愛を描く!役所広司主演『ファミリア』レビュー

国籍を超えた家族愛を描く!役所広司主演『ファミリア』レビュー

国籍を超えた家族愛を描く!役所広司主演『ファミリア』レビュー

日本を代表する俳優・役所広司と若手人気俳優・吉沢亮が親子を演じ、国籍を超えた家族の人間ドラマを描いた作品『ファミリア』。監督は、『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いたヒューマンドラマの巨匠・成島出が務めます。人気実力を兼ねそろえた豪華キャストと確かな演出力を持つスタッフが集結した感動作。

作品情報

  • 映画公開日:2023年1月6日
  • 監督:成島出
  • プロデューサー:伊藤伴雄
  • 脚本:いながききよたか
  • 配給:キノフィルムズ

複雑な人間心理を描いた作品を得意とする成島出監督が、国籍や文化、育った環境の違いを乗り越えて、家族とは何かを描いた人間ドラマ。本作品で初共演の役所広司と吉沢亮が、不器用な陶芸家の父と異国に赴任した息子という親子を演じています。脇を固めるキャストも、松重豊、MIYAVI、佐藤浩市ほか国際色豊かで多様なメンバーが集結しました。

目次

Contents

『ファミリア』のあらすじ

山里でひとりで暮らす陶芸家の神谷誠治のもとに、アルジェリアに赴任中の息子・学が婚約者のナディアを連れて帰国。学は結婚したら退職して陶芸を継ぎたいと言うが、誠治は反対します。その一方、隣町の団地に住むブラジル人の青年マルコスは半グレ集団に追われていたところを誠治に助けられ、誠治に亡き父の面影を重ねて、陶芸に興味を持つようになります。そんななか、アルジェリアに戻った学とナディアに悲劇が襲うのでした。

『ファミリア』の登場人物とキャスト

神谷誠治(役所広司)

親の愛を知らずに育ちながらも、不器用に家族を愛する男。山里で陶芸家として暮らしています。

1人でひっそりと生きている陶芸家の神谷誠治を演じるのは、俳優の役所広司です。役所広司は、数々の映画で主演を務め、国内外で多数の賞を受賞してきた実力派であり、日本を代表する俳優です。代表作品には、『Shall we ダンス?』『うなぎ』『孤狼の血』などがあります。

神谷学(吉沢亮)

誠治の息子で、エンジニアとしてアルジェリアに赴任しています。

異国に赴任している誠治の息子を演じるのは、俳優の吉沢亮です。吉沢亮は、2012年特撮ドラマ『仮面ライダーフォーゼ』で主役を演じたことで注目を集め、2013年ドラマ『ぶっせん』で主演に抜擢されました。その後、ドラマ、映画、ミュージカルと幅広く活躍。2021年にはNHK大河ドラマ『青天を衝け』で渋沢栄一を演じました。

マルコス(サガエルカス)

隣町に住む在日ブラジル人。

迫害される在日ブラジル人を演じるのは、格闘家のサガエルカスです。日系ブラジル人3世。父の勧めで本作のオーディションに参加し、演技は初挑戦です。

ナディア(アリまらい果)

学の妻。

学の婚約者として日本に来たナディアを演じるのは、新人女優のまらい果です。日本×パキスタンのハーフ。本作には、オーディションで役を勝ち取り参加しました。

青木(松重豊)

地元のヤクザ。

ヤクザを演じるのは、俳優の松重豊です。松重豊は、映画、ドラマ、CM、ラジオ、バラエティーと幅広く活躍しています。代表作には、『地獄の警備員』や『交渉人 真下正義』、『ディア・ドクター』、『孤独のグルメ』シリーズ、『HERO』や『アンナチュラル』などがあります。

榎本海斗(MIYAVI)

マルコスを執拗に追いかける半グレのリーダー。

半グレのリーダーを演じるのは、ロックミュージシャンで俳優のMIYAVIです。MIYAVIは、音楽活動をしながらUNHCRの親善大使として各国の難民キャンプを訪れています。役柄である海斗は、難民・移民のブラジル人に対して憎悪を抱いていますが、本作を通じて、人の他者を受け入れない側面と、受け入れる側面の両側を見せることに意欲を燃やしています。

駒田隆(佐藤浩市)

刑事。誠治が唯一心を許せる友人。

誠治の幼馴染で刑事の駒田隆を演じるのは、俳優の佐藤浩市です。佐藤浩市は、数々の映画やドラマに出演し、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞など複数の賞も受賞した実力派俳優です。代表作には、『青春の門』、『忠臣蔵外伝 四谷怪談』や『64 ロクヨン 前編』、『ホワイトアウト』や『壬生義士伝』などがあります。

『ファミリア』に対するネットの評判は?

 

 

https://twitter.com/Micca_Usagisky/status/1620750753748094978

 

https://twitter.com/Mana_Kamechan/status/1622468759616393218

『ファミリア』のレビュー・総評

様々な境遇の人物が登場する映画だけあって、それぞれの多様な考え方や、境遇に対する共感と分断を描いた作品は、難しい問題ながらもリアリティを持って視聴者に受け入れられています。それというのも、ベテラン俳優陣の自然な演技と、移民であることに当事者意識のあるメンバーが揃っていること、卓越した演出力のおかげでしょう。国籍や境遇よりも大切にしたいものを感じさせてくれる作品です。

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