巨匠・宮崎駿監督が2013年公開の『風立ちぬ』から10年目にして長編映画を制作。スタジオジブリの完全自社制作の本作は、映画公開までタイトルと挿絵1枚しか情報がないという異例の宣伝方法により、観客は前情報が一切ない状態で作品を鑑賞することになりました。
今回は、そんな話題の『君たちはどう生きるか』について紹介します。
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作品情報
- 公開日:2023年7月14日
- 原作・脚本・監督:宮﨑駿
- 制作:スタジオジブリ・星野康二・宮崎吾朗・中島清文
- 音楽:久石譲
- 主題歌:米津玄師
スタジオジブリ 君たちはどう生きるか(https://www.ghibli.jp/works/kimitachi/)
宮崎駿監督の新作冒険活劇ファンタジー。本作は、「先入観を持たずに作品を楽しんでほしい」という理由から、映画公開まで君たちはどう生きるか あらすじも、キャストも非公開という異例の宣伝方法を取りました。しかし、前宣伝がないにも関わらず、映画公開4日で興行収入は21.4億円を記録し、同監督の『千と千尋の神隠し』を超える初動を記録し、8月21日には69億円を超えました。
『君たちはどう生きるか』のあらすじ
太平洋戦争が始まって3年後。主人公・眞人は家事で母を亡くし、父・勝一は母の妹・夏子と再婚し、眞人も田舎の屋敷に疎開した。しかし眞人は、親切にしてくれる夏子にも新しい環境にも馴染めずにいた。
そんなある日、屋敷の側で暮らしていたアオサギが「母親が待っている」と囁き、古い塔へと眞人を導くのだった。
『君たちはどう生きるか』の登場人物とキャスト
眞人(山時 聡真)
本作の主人公。母親を火事で亡くし、疎開先の田舎で人語を話す奇妙な鳥に出会います。
主人公・眞人を演じるのは、俳優の山時聡真です。山時聡真は、2016年映画『ゆずの葉ゆれて』に出演。2019年にはNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で主人公の幼少期を演じました。その他、連続テレビ小説『エール』や映画『約束のネバーランド』などにも出演しました。
青サギ/サギ男(菅田 将暉)
人の言葉を操る鳥。眞人に「母親が待っている」と知らせ、塔へと導きます。
物語の鍵を握る青サギを演じるのは、俳優であり歌手である菅田将暉です。菅田将暉は、2008年「第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに選ばれ、2009年には『仮面ライダーW』で、シリーズ史上最年少で初主演を飾ります。その後、多くの映画やドラマ話題作に出演し、人気俳優となる。2017年映画『キセキ-あの日のソビト-』で演じたバンドで歌唱を披露し、CDデビュー。同年『見たこともない景色』でソロデビューを果たしました。俳優としての代表作品には、2013年映画『共喰い』、2014年NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』などがあります。
ヒミ(あいみょん)
眞人の母親。入院先で起こった火事により死亡しました。
亡くなった眞人の母親を演じるのは、シンガーソングライターのあいみょんです。あいみょんは、2016年『生きていたいんだよな』でメジャーデビュー。その後もヒットソングを発表し、2018年には紅白歌合戦に出演。代表曲には、『マリーゴールド』や『ハルノヒ』、『君はロックを聴かない』などがあります。
キリコ( 柴咲コウ)
疎開先の屋敷でお手伝いさんをしています。眞人と一緒に塔へと入ります。
お手伝いさんのキリコを演じるのは、女優であり歌手の柴咲コウです。柴咲コウは、1998年CM『ポンズ・ダブルホワイト』で注目される。映画『GO』での演技が評価され、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、キネマ旬報ベスト・テン最優秀助演女優賞を受賞しています。2003年には歌手のRUI名義で映画『黄泉がえり』の主題歌『月のしずく』を発表し、ミリオンヒットを記録しています。その後も、女優としても歌手としても活躍を続けています。女優としての近年の代表作には、2017年NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で主演、2020年連続テレビ小説『エール』があります。
夏子( 木村佳乃)
眞人の母・ヒミの妹で、勝一の再婚相手です。
眞人にとって新たな母になる夏子を演じるのは、女優の木村佳乃です。木村佳乃は、モデルとしての活動後、1996年に女優としてデビュー。以降、テレビや映画、舞台やCMにと幅広く活躍する女優です。2005年には映画『蝉しぐれ』の演技で、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞しています。
勝一(木村拓哉)
眞人の父親。軍需工場の経営者。
父親の勝一を演じるのは、元SMAPで俳優の木村拓哉です。木村拓哉は、数多くのヒットドラマに出演しており、代表作品には、1996年『ロングバケーション』、2001年『HERO』などがあり、多くの賞も受賞しています。近年では、2023年映画『レジェンド&バタフライ』で織田信長を演じ話題になりました。
『君たちはどう生きるか』に対するネットの評判は?
『君たちはどう生きるか』のレビュー・総評
『君たちはどう生きるか』というタイトルから、「宮崎駿のメッセージを読み取ろう」と映画を鑑賞する人も多いですが、作品鑑賞後の感想としては「良かった」という声もありますが、「難しい」「意味が分からない」という声も多いように感じます。しかし、これは「テーマありき」「スポンサーありき」の現代の映画作りに対するスタジオジブリと宮崎監督の挑戦の結果にも思えます。人によって違う感じかたがあっても良いし、何度も鑑賞するうちに心が動くこともあるでしょう。先入観なく映画を鑑賞する機会も貴重なので、気になる方は視聴することをおすすめします。